【中級編】自分に合った素材・サイズを選ぶ

寝具にはたくさんの種類の素材・サイズがあり、それぞれメリット・デメリットを含んでいます。”良い寝具”を選ぶためには素材にもこだわって自身の目的に合ったものを選びたいですね。それぞれのアイテムで重要視するべきポイントに絞ってその特徴をご紹介します。


敷き寝具の素材

敷き寝具に大事なポイント4つ

みなさんは敷き寝具というと、どんなものを想像するでしょうか。 敷き寝具にはベッドマットレス、敷き布団、ウレタンマットレス等たくさんの種類があります。

自分に合った敷き寝具を選ぶために必要な要素は

  • 広さ
  • 硬さ
  • 寝返りのしやすさ
  • 通気性

です。

敷き布団のサイズって何がある?

「広さ」については寝具のサイズを確認しましょう。

敷き布団サイズ マットレスサイズ 特徴
シングル 約100×210cm 約97×198cm 一人用サイズ。基本的にはこのサイズを人数分そろえるのが望ましい
セミダブル 約120×210cm 約120×198cm 一人用。寝返りを打っても広々使える
ダブル 約140×210cm 約140×198cm 広々と二人で眠りたい方におすすめ
クイーン 約160×210cm 約160×198cm 二人でも眠れるサイズ。 一人で贅沢に眠ることも可能。
キング 約180×210cm 約180×198cm お子さまのいるご家庭でも家族3人ゆったり眠れるサイズ

基本的にはシングルサイズかセミダブルサイズのお布団を人数分揃え、それぞれが広くお布団を使うのが理想ですが、寝室をコンパクトに設計する場合などは大きなサイズのお布団を一つ購入して複数人で眠る場合もあるかと思います。この場合も、個人の体格に合わせて、寝返りが打てる程度の広さを確保しましょう。

素材でわかる”良い敷き寝具”

素材によって、硬さや寝返りのしやすさ、通気性は異なります。しっかりと身体を支えて、寝返りをサポートすることが最も重要です。通気性については、布団カバーやベッド等で調整ができます。

素材 硬さ 反発 通気性
わた × ×
わた(固綿)
低反発ウレタン × ×
高反発ウレタン
3Dファイバー
コイルマットレス

綿素材について

綿そのものはふんわり柔らかく、「硬さ」や「反発性」とは結び付きませんが、綿をぎゅっと圧縮して固めた「固綿」にすることでしっかりと身体を支えてくれえる素材になります。 良い敷き布団はこの「固綿」とやわらかい「綿」をサンドイッチして硬さと柔らかさを兼ね備えた3層構造になっています。



ウレタン素材について

ウレタンはマットレスとして使われる素材ですが、低反発か高反発かで寝返りのしやすさが異なります。

高反発はその名の通り反発力が強く、硬めのものが多いので非常に寝返りがしやすいです。

低反発は寝返りのしやすさという点ではいいとは言えず、通気性も低いため蒸れやすいです。ただし、体圧分散に優れているという利点もあるため、蒸れや沈み込み過ぎを防止したうえで使用されることもあります。

ウレタンは通気性が良くないと言われますが、綿などの吸湿発散性の高い布団カバーや「すのこ状」になったベッドを使うことで軽減することができます。また、近年では高密度ウレタンでありながら、吸湿発散性に優れた新素材も注目を集めています。


まくらの素材

まくらのやわらかさは素材で決まる

まくらによく使われる素材は下記になります。 素材によって感触がわかれますので、硬い感触が好きな方は下の方の素材を、柔らかい感触が好きな方は上の方の素材を検討していただけると良いと思います。

素材 硬さ
羽毛 やわらかい
わた
低反発ウレタン
高反発ウレタン
パイプ
そばがら かたい

個人の体格などによっても異なりますが、 やわらかすぎる枕は沈み込みすぎて後述の「高さ」が十分に得られていなかったり、逆に硬すぎる枕は後頭部だけで頭の重みを支えることになるため首のサポートが不十分だったりするので、注意して選びましょう。



正しい寝姿勢のためのまくらの「高さ」

また、枕は「高さ」が重要だと、【初級編】でお話ししましたが、素材のやわらかさによって沈みこみの大きさが異なるので、一概に枕本体の高さのみで最適な高さか否かを見ることはできません。 上の硬さ表を参考に、やわらかい素材は沈み込みやすいので少し厚みのあるものを、逆にそばがら等の硬い素材のものはあまり沈みこみがないと考えてやや低めに見えるものを選んでおくとよいでしょう。 実際に使用感が試せるのであれば、首の角度が5度程度に軽く上がるくらいの高さか、試してみるのがよいです。


掛け布団の素材

掛け布団の素材選びのポイント

掛け布団に大事なのはなんといってもやはり快適に眠るための保温性と吸湿・放湿性です。 素材によって特徴がわかれますので、チェックしてみましょう。

素材 保温 吸湿 放湿
綿
羽毛
羊毛
合繊

木綿の掛け布団は吸湿性には優れていますが、なかなか放湿しないため掛け布団の中はしっとりとしてしまいます。定期的に干してお手入れをしないとカビの原因にもなるので注意が必要です。

とにかく暖かいものを選ぶのであれば羽毛を、じめじめが気になるのであれば羊毛素材がおすすめですが、非常に価格が高い素材のため購入を迷う方も多いかもしれません。

合繊繊維は避けるべき?

合成繊維についてはメーカーによって様々な効果が付与されているので一概に性能を述べることはできませんが、安価なポリエステル綿の場合は綿と同じくらいの保温性を持ち、吸湿性はあまりないものの放湿をするので蒸れにくい、といった性能で、羽毛等には到底及びません。

ただし、中には羽毛と同様の機能を持った繊維もあります。 個々の中綿が「どんな機能をもっているか」に注目していただけると良いかと思います。 天然繊維に比べ、ダニ・細菌がつきにくく、防ダニ抗菌加工をしたものもありますので衛生面の気になる方にはおすすめです。


布団カバーの素材

肌に触れるからこそ気持ちの良い素材を

布団カバーは特にたくさんの種類の素材があり、迷ってしまわれる方も多いかと思います。 よく使われる素材を一覧にしましたので、どんな特徴があるか見ていきましょう。

素材 吸水・吸湿性 肌触り
綿 さらさら
綿(ガーゼ) やわらかい
やわらかい
リネン 硬め
レーヨン やわらかい
ポリエステル つるつる
TC(綿混) さらさら

カバーはお肌と接触する面ですので、汗を吸い取ってくれるか・気持ちよい肌触りか の2つを重要視して素材を選びます。肌触りについては個人の好みがありますので、お気に入りの素材を見つけて寝室に取り入れてみましょう。

また、同じ素材でもつくりや繊維の密度の違いで感触が変わるものもあります。 例えば同じ綿素材でも、「天竺ニット」のようなニット生地にすると、柔らかく伸縮性のある生地になります。


素材によってその特徴は様々。素材を知ることであなたにピッタリな寝具がみつかります。 お気に入りの素材で眠ることで毎日の眠りをもっと楽しく変えていきましょう。

寝具はアイテムや素材の組み合わせを工夫することで、もっと気持ちよく眠ることができます。 寝具を知り尽くしたプロがオススメする具体例をご紹介していきます。


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