寝室でできる防音対策と
リラックスできる音環境

皆さん寝室の”音”対策はしていますか?
音はストレスを与える「騒音」にも、リラックス効果を与える「音楽」にもなります。
騒音を防止する方法と、リラックスして入眠を促す方法の両面から、
睡眠と音の関係を学んでいきましょう

TABLE OF CONTENTS

寝る前の音楽でリラックス。
安眠できる音楽の条件は?

音楽の癒し効果

きれいな音楽をきくと心地よい気分になりますよね。睡眠においても心身ともにリラックスしている状態の方が緊張状態よりも寝つきやすいことから、音楽によるリラックス効果は睡眠導入によい影響を与えてくれるとされています。

寝ている最中よりも寝る前に

寝ている間ずっと音楽をかけっぱなしにすると、音量によっては後述の覚醒効果のある”騒音”になってしまう可能性があります。リラックスすることを目的とした音楽はあくまでも寝る前のリラックスタイムにかけることをお勧めします。

歌詞付きよりもインストルメンタル・自然音系を

意味のある言語として音が聞こえてくると、脳はそれを言語として処理しようと思考を始めてしまいます。眠るためには脳を休める必要がありますので、思考の必要のない歌詞なしの音楽がおすすめです。

アップテンポよりもゆったり聞けるものを

アップテンポの曲は楽しい気分になりますが、寝る前にはNG。気分が高揚するということは脳が眠る準備に入れませんので、もちろん寝つきには悪影響です。 ゆったりと聞けるスローテンポな音楽を選びましょう。


“騒音”ってどんな音?騒音による睡眠妨害

小さな音でも”騒音”に!睡眠中適切な音量

"睡眠中に覚醒反応が引き起こされる騒音のレベルは、40~50dB(デシベル)以上である"

(参考文献:白川修一郎・福田一彦・堀忠雄『基礎講座 睡眠改善学 第2版』、ゆまに書房、2019、pp.65)

と言われています。この40dBというのがどのくらいかというと、図書館などの静かな場所で聞こえる程度の小さな音。例えば壁の電気のスイッチをパチンと押しただけでも睡眠を妨害するには十分なのです。

欧州WHOの「欧州夜間騒音ガイドライン」においても、夜間の40dB以上の騒音暴露で健康への悪影響が生じるとし、40dB以下をガイドライン値として定めています

音の大きさ目安



(参考文献:騒音調査小委員会「『騒音の目安』作成調査結果について」全国環境研会誌、Vol.34 No.4、2009;
環境庁大気保全局特殊公害課「生活騒音の現状と今後の課題」1983、pp4 を元に作成)



持続する音よりも突然聞こえる音に注意

先ほどの壁の電気スイッチの例もそうですが、物が落ちる音、外から聞こえる車のクラクションの音など、突発的に聞こえる音の方が連続して聞こえる音よりも覚醒効果が高いとされています。同室で寝ている人やペットがいる場合、いびきや物音などの突発音が発生しやすいため注意が必要です。



高年齢層は特に気を付けたい音環境

高齢者はそもそも睡眠を維持しにくく、睡眠時間が短縮される他、中途覚醒が多くなりやすい世代です。もちろん騒音による睡眠障害も、若い世代に比べ問題になりやすいです。 ご自身が高齢の方は次章の騒音対策を行っていただき、 家に高齢の方がいる場合は、話声や足音だけでも覚醒刺激となってしまいますのでできるだけ静かにしてあげるよう心がけましょう。


お部屋の中を一工夫。安眠を守る騒音対策

できることからやってみよう

  • 寝室のドアはきちんと閉める。
  • 厚手のカーテンを掛ける。カーテンを2重にする。
  • 寝室の場所を交通量の多い道路などに面したところにしない
  • 窓や壁に防音素材を用いる

外から聞こえてくる音にお悩みの場合はこれらの対策を試してみてください。

騒音を打ち消すための”音”ホワイトノイズを活用してベストな音環境を

“ホワイトノイズ”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
”ホワイトノイズ”は、あらゆる周波数がほぼ同じ強さで混ざり合った音のことを言います。この音は騒音による脳への刺激を軽減してくれるということで、騒音対策に使われています。
前述の通り、突発的に聞こえる音は覚醒作用が高いですが、普段から聞こえている持続音については同じ大きさでも覚醒作用が低いとされています。 この人間の特性を利用し、わざと様々な周波数の混ざった持続音を出してあらゆる突発音の覚醒効果を軽減しているのです。

ホワイトノイズ効果イメージ



外からの騒音と異なり、例えば同室で寝ている人のいびき・室内の物音などはドアを閉めたりカーテンを分厚くすることでは解消されません。 室内の音にお悩みの方はホワイトノイズを活用するのも一つの手です。

EMOOR TOKYO でも、寝室の音環境にお悩みの方向けに「ホワイトノイズスピーカー」をご用意しています。
このスピーカー、ただホワイトノイズを流すだけでなく「サウンドミキサー機能」を搭載しているのがポイント。 ホワイトノイズ以外にもリラックスできる8種類のスリープサウンドを好みに合わせて調合することができます。 寝る前のリラックスタイムにも使いたいサウンドですね。